アンケートの作成方法(作り方のコツ)
アンケートの挨拶文を有効活用する
博士、アンケートの質問を始める前の挨拶文章はどうして大切なのですか?
アンケートや挨拶の内容にもよるが、作成側にとっても、回答側にとってもあったほうが良いことが多いのう。
ケイト君はどんな挨拶文を入れるのがいいと思うかね。
「この度はお忙しいところ当アンケートにご協力いただきありがとうございます。最後までご回答よろしくお願いします。」
といった感じでしょうかね。
でもこれじゃあ、挨拶文章による作成側のメリットがあまりないような気がします。
うむ。まず回答者に対する礼節は大切じゃの。気持よくアンケートに答えていただけるからの。
じゃが、挨拶文は使い方によってもっと有効になるんじゃ。
例えば回答時間目安を記載してみてごらん。簡単なアンケートの場合「回答時間は3分ほどです」などと一文章入れるだけでも回答率が上がるんじゃよ。
そうか。それぐらいの時間なら気軽に回答できそうだからしてもいいという人が増えるのですね。
逆に長い場合にはその時間を記載しないほうがいいのでしょうか?協力を敬遠してしまう人が出てしまいますよね。
長い場合も目安時間を入れることは有効じゃよ。「回答時間は15分ほどです」と入れることで、協力を敬遠する人も出てくるじゃろうが、そういった回答者はどのみち途中の質問で離脱してしまいやすい。最初から長くなることを提示するとは、回答者はペース配分を考えたり、いつまで続くんだろうというイライラを解消することにつながるんじゃ。心理的負担が軽くなるんじゃよ。
ペース配分や心理的負担の軽減は、正確な回答が得られるという作成者側のメリットにもつながる。誤回答の防止になるのじゃ。長時間回答になるとどうしてもアンケートの後半に疲れてしまって誤回答が増えるもんじゃが、回答時間の目安がわかっているとペース配分ができるためそういうことが生じにくくなる。
また目安の時間が提示されていると、その時間を確保できる時にアンケートを行うため、時間がなくなってしまうときに生じる適当な回答なども回避できるのじゃよ。
それは作成者にとっても大きなメリットですね。回答率を上げると同時に正確な回答を得られますものね。
回答率を上げるには、冒頭の挨拶にインセンティブのことを記載しておくことも有効じゃ。インセンティブとは謝礼、つまり回答していただいたときに渡すお礼のことじゃよ。
インセンティブのことはアンケートの最後にも伝えるのじゃが、最初の挨拶でも伝えることで回答率がグッと上がるんじゃ。
抽選でグッズが当たったり、割引券がもらえたりするやつですよね。なるほど、最初にきくとアンケートに協力したくなりますね。
他には、比較的厳格なアンケートでは「個人を特定できる情報は取得しません」など個人情報の取り扱いなどを挨拶文に記載しておくこともええのう。虚偽の回答を減らすことにつながるんじゃ。回答者本人だと特定されそうなアンケートじゃと、本当のことを回答しなくなることが多いからの。
なるほど。
(メモメモ)
まだ注意することはありますか?
そうじゃの、冒頭の挨拶にアンケートの目的や使い道を記載する場合は少し注意が必要じゃ。
例えば「車の新商品開発のためのアンケートです。」と挨拶文に記載した場合そのメリットとして、質問が始まる前にそのアンケートのテーマに頭が切り替わる、協力へのモチベーションが上がる、といったものがある。ただしデメリットもあって、車に興味のない人が参加しにくくなってしまうのじゃ。車に興味のある人と興味のない人の割合いを調べたり、両方のデータを収集したい場合には不利になってしまうの。
記載したほうが良い場合と、記載しないほうが良い場合があるのですね。
あと携帯電話で答えるアンケートなど、表示上の制限などから文字数が少ないほうが好ましいの。携帯の場合には一般的にアンケートが短いことも想像できるため、わざわざ「3分程度です」といったことを記載しなくても大丈夫じゃ。
細かいことをあげればキリはないんじゃが、まあ入門のうちはこれぐらいを押さえておれば大丈夫じゃろう。
ありがとうございました。
早速、挨拶文を作ってきます!