アンケートの作成方法(作り方のコツ)
最初は簡単な質問からはじめる
博士から教えてもらった7つのコツでアンケートを作ったところ、初めてアンケートを作ったにしてはよく出来ていると、先輩に褒めてもらいました。
実際は7つのコツをよく理解していないまま作成したのですけどね。今日はどうして7つのコツが良いアンケートにつながるのかを教えて下さい。
そうじゃな。表面的な作り方の知識だけじゃとその応用ができんからの。それにヘタをすれば折角のコツも間違った使い方になってしまうこともあるんじゃ。
ケイト君、まず1番目のコツは何か覚えているかね?
はい。「最初は簡単な質問からはじめる」というコツですよね。
アンケートの一番最初の質問は簡単な選択式質問からはじめて、できれば難しい自由回答などは避けたほうがいいとのことでした。
そうじゃ。簡単な質問というのは、回答者があまり考えなくても答えられる質問のことじゃ。
例えば回答をひとつだけ選択する「あなたがこのお店を利用されたのは何回目ですか?」とい質問と、自由回答の「このお店で印象に残ったことをご自由にお書き下さい。」という質問なら、ケイト君はどっちのほうが答えやすいかね?
もちろん何回目かを選択する質問のほうが答えやすいと思います。「はじめて」や「3回目以上」を選択するだけですよね。
それと比べて自由にお書きくださいとなると、内容や書く文章考えながら答えるのでちょっと大変です。回答する時間も全然違うと思います。
回答者が考えなくてはいけないような自由回答よりも、単純に選択できる単一回答などからはじめるほうがいいということじゃ。ウォーミングアップもなしに出だしから難しい質問じゃと回答者も答えにくいからの。最悪の場合、こんなに大変な質問が最初から出てくるようなアンケートは面倒くさそうだからと、アンケート回答をやめてしまうこともある。
じゃから簡単な質問に回答してもらいながら、だんだんそのアンケートのテーマに頭を切り替えていってもらうのがええんじゃ。
確かにそうですね。会話の中でも、急な話題で返答を求められても答えにくいですものね。
ということは、簡単な質問といってもアンケートのテーマに関わる質問のほうがいいのですか?
いいところに気がついたの。テーマに関わる質問でウォーミングアップすることは、回答者の頭がアンケートテーマに切り替わり、スムーズに以降の質問に移れるからの。
そうやってアンケートに回答しやすいように工夫することは、アンケートを最後まで答えてもらえる確率を増やすことにつながるんじゃ。アンケート用語でいうと、回収率を上げるということじゃな。
(なるほど・・・。メモメモ・・・・。)
それに回答しやすいようにするということは、正確な回答データを収集することにもつながるんじゃよ。回答者の疲れを防ぐことがポイントじゃ。
アンケートというものは、回答を進めていくにつれて回答者は疲れてくる。疲れてくると回答を途中でやめてしまう確率が高くなることはもちろん、回答を間違えたり、いいかげんになってしまったりするんじゃ。それに疲労が少ないと、後半の自由回答にも記入してもらいやすくなるのじゃよ。
他に何か気をつける点はありますか?
別の機会で説明しようと思っている質問の順番なども気にしたほうがいいのじゃが、今のところは大丈夫じゃ。
細かいことを説明すればキリがないんじゃが、アンケートの作り方ややり方に基本知識やコツはあるものの、それが絶対というわけではないことも覚えておいて欲しいんじゃ。
今回のコツで教えたこととは反対に、あえて自由回答を先頭に持ってくる場合もあったりするんじゃよ。もちろんそれが有効な環境やメリットとデメリットを理解して目的を達成するためにそうするんじゃがの。
へぇ~、奥が深いんですね。
まあ、まずはちょっとしたコツや基礎をおさえるだけでもアンケートが格段に良くなるから心配せんでもええわい。
ひとつひとつゆっくりやっていったら大丈夫じゃて。
はいっ!これからもよろしくお願いします!